Hiring Criteria Document
「この人を採るべきか」で迷わなくなるための判断軸をまとめたドキュメントです。
面接に入る全員がこの基準書を読み、同じ軸で評価することで、採用判断のブレをなくします。
〇〇社は現在、プロダクトの市場適合(PMF)を確認し、ARR 1億円を突破したフェーズ。代表の佐藤が事業開発・営業・CS・採用を兼務しており、事業成長のボトルネックが「代表の時間」になっている。
事業開発マネージャーを採用し、「新規顧客開拓」と「大手企業へのアップセル」を任せられる状態を作る。代表は、プロダクト戦略と資金調達に集中できるようにする。
| ポジション名 | 事業開発マネージャー |
| レポートライン | 代表取締役 佐藤に直接報告 |
| ミッション | ARR 1億→3億の成長を牽引する事業開発体制の構築 |
| 想定年収 | 700万〜900万円(ストックオプション別途) |
| チーム構成 | 入社後3ヶ月はプレイヤーとして稼働 → 半年後に2名のチーム組成を想定 |
| 時期 | ゴール | 成功の定義 |
|---|---|---|
| Month 1 | プロダクト理解・既存顧客ヒアリング・営業プロセスの把握 | 既存顧客5社にヒアリング完了 |
| Month 2-3 | 新規リード獲得の型をつくり、自分で商談を回す | 月10件の商談を自走で創出 |
| Month 4-6 | 大手企業へのアプローチ開始 + チーム採用の設計 | 大手2社のパイプライン構築 + 採用計画策定 |
「スキル」「カルチャー」「ポテンシャル」の3軸で評価します。
どれか1軸だけが突出していても採用しません。3軸のバランスが採用判断の鍵です。
| 重要度 | 項目 | 判断基準 |
|---|---|---|
| MUST | 法人営業の実績 | SaaS or IT商材で、新規開拓→クロージングまでを一人で回した経験が2年以上ある |
| MUST | 仮説構築力 | 「なぜこの企業にアプローチするか」をデータや市場構造から説明できる |
| WANT | 大手企業への営業経験 | 従業員1,000名以上の企業に対して、決裁ラインを特定しながら提案した経験がある |
| WANT | チームマネジメント | 2名以上のメンバーを持ち、目標達成に向けてマネジメントした経験がある |
| PLUS | スタートアップ経験 | シリーズA〜Bのスタートアップで、曖昧な環境下で仕組みを作った経験がある |
| 観点 | 見極めのポイント |
|---|---|
| 学習速度 | 過去のキャリアで、未経験領域に入ってから成果を出すまでのスピード。「3ヶ月で○○を立ち上げた」などの具体例があるか |
| 構造化力 | 経験を「再現可能な型」に落とし込めるか。「前職でうまくいった理由」を構造的に説明できるか |
| 内発的動機 | 「なぜこの仕事をしたいのか」の回答に、外発的要因(給与・タイトル)ではなく内発的要因(課題解決・成長)が含まれているか |
全3回の面接で、3軸をすべて評価します。
各面接の目的・評価軸・質問を事前に決めておくことで、面接官による評価のブレをなくします。
各面接後、面接官はこのスコアカードに記入します。
5段階で評価し、面接官同士の認識をすり合わせた上で合否を判断します。
スコアだけで判断しません。以下のルールに基づいて最終判断します。
| 条件 | 判定 | 備考 |
|---|---|---|
| MUST項目がすべて3以上 + カルチャー4以上 | GO | 即オファー。条件面談へ進む |
| MUST項目がすべて3以上 + カルチャー3 | HOLD | 2次面接で深掘り。他候補者との比較で判断 |
| MUST項目に2以下がある | NO GO | 他の軸がどれだけ高くても採用しない |
| カルチャー軸が2以下 | NO GO | スキルが高くてもカルチャー不適合は採用しない |
・面接官は面接直後(30分以内)にスコアカードを記入する。時間が経つと印象がぼやける
・面接官同士は、スコアカード記入前にお互いの評価を共有しない(アンカリング防止)
・「この人は良い人だけど…」で迷ったら、採用しない。迷いは「NO」のサイン
・逆に「懸念はあるけど、この部分がすごい」で迷ったら、懸念を具体化して3次面接で検証する
以下のいずれかに該当した場合、他の評価に関係なく不採用とします。
| レッドフラグ | 具体的なシグナル |
|---|---|
| 前職の批判が止まらない | 「前の会社は○○がダメだった」という発言が3回以上。環境を変えても同じパターンを繰り返す可能性 |
| 実績を数字で語れない | 「頑張りました」「貢献しました」ばかりで、具体的な数字(売上、件数、達成率)が出てこない |
| 質問に質問で返す | 核心的な質問を避け、はぐらかすパターン。意思決定から逃げる傾向のサイン |
| 条件ファースト | 初回面談から年収・タイトル・リモート条件の話ばかり。事業やミッションへの関心が薄い |
この採用基準書をもとに、以下の求人原稿を作成しています。
| ターゲット属性 | 刺さる言葉 | 避ける言葉 |
|---|---|---|
| スタートアップ経験者 | 「ARR 1億→3億を一緒に作る」「代表直下で事業を設計する」 | 「急成長中」「裁量が大きい」(ありふれていて刺さらない) |
| 大手出身の挑戦者 | 「型を作る側に回る」「0→1の営業組織を設計する」 | 「ベンチャーマインド」「スピード感」(抽象的で不安を煽る) |
1. 面接前に全員が読む ── 面接官全員がこの基準書を読んでから面接に入る
2. 面接直後にスコアカードを記入 ── 感覚ではなく、基準に沿って評価する
3. 面接官同士ですり合わせ ── スコアカードを突き合わせ、認識のズレを議論する
4. 3ヶ月ごとに基準を更新 ── 採用してみて分かったことを反映し、基準を磨き続ける
本ドキュメントは GrowthFix Gravity プログラムのセッションを通じて作成されました
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